本ができたら

10代の頃友達がくれた、手紙のような小説のような文章を今も大切に持っている。

急にバイクで遊びに来て、いきなり「書いたから読んで」と手渡されて???のままその場で読んだ。原稿用紙に換算すると29枚程の分量で、とある秋の日の出来事(何かが起こるわけではないが)が書いてある。友達は黙ってじっと反応を見ている。

内側を見せてくれたこと、見せる相手に自分を選んでくれたことがとても嬉しくて、そして何より内容がとても好きで。手放しで褒めたかったのに、好きすぎて逆にひねくれたことを言ってしまったのを覚えている。それを今も後悔してる。ただ素直に褒めればよかった。

その文章を読み返しながら、それに絵を付けるような気持ちで今回のイラスト本を作りました。仮に出力したものを見返して、これはやっぱり友達の文章とセットで本にしたかったな、と心がちくちくした。文章使っていいかな?と聞けないのが残念だ、その友達は死んでしまったから。らー。

文章がない分わかりやすいようにと余計なことをしすぎたきらいもあるけど、とりあえず本という形にできてよかった。入稿した日の夜、友達の夢を見た、黙って笑っていた。


生きていても死んでる人/死んでても生きてる人 いろいろあるね。

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